STOP the 薬物! - 薬物乱用防止教室 - 1月18日

 1月18日(月)に、(株)小学館集英社プロダクションの平嶋祐介さんを講師に迎え、薬物乱用防止教室を行いました。平嶋さんは、会社の教育部門担当者として岐阜県にある笠松刑務所に勤務し、受刑者の社会復帰に向けた教育・職業訓練に携わっています。

 平嶋さんは、まず笠松刑務所に入る受刑者のことを取り上げ、「刑務所に入る人の中で、どんな事件を起こした人が一番多いと思いますか。」と生徒達に問いかけることから話を始めました。殺人や暴力、詐欺や泥棒などの例を出した後、平嶋さんは、「笠松刑務所では麻薬や覚せい剤など、薬物に手を出して逮捕された人が圧倒的に多く、その数は、受刑者約500人の中の200人にのぼる。」と説明しました。さらに、「これら薬物に手を出した人は、他人には迷惑をかけていないからいいじゃないかと考えているため罪の意識が少なく、再犯率が高い。」とも言いました。最高で14回と、人生の半分以上を刑務所で過ごす人がいると聞いた時には、さすがに生徒達も驚いていました。

 次に、生徒達は厚生労働省が作成したDVD「STOP the 薬物! -断る勇気が未来をつくる-」を視聴しました。DVDでは、「薬物が大切な脳を傷つけること」「薬物による金銭トラブルや事故、犯罪が引き起こされていることから、本人だけの問題ではすまされないこと」「ハーブやアロマオイルなどと偽って売られている危険ドラッグがあること」などが紹介されていました。

 それから、平嶋さんは、薬物の誘いを受けたらどうするかについて、3年生の生徒を相手に模範のロールプレイングをしてみせてくれました。ロールプレイングでは、平嶋さんが言葉巧みに薬物の使用を誘いかけます。でも、さすが3年生だけあって簡単には誘いに乗りません。平嶋さんは、「薬物使用を誘いかける人も生活がかかっているので、命がけで、もっとしつこくからんでくる可能性がある。断りにくい時は、その場から走って逃げることも必要だ。」と教えてくれました。次に、友達から薬物の誘いを受けたらどうするかということで、生徒達で2人1組になってロールプレイングをしてみることにしました。ロールプレイングをした後、生徒の一人が、「前でやった人のを見て、簡単に断れそうだと思ったけれど、やってみると難しいことが分かった。」と感想を述べました。平嶋さんは、「友達からの誘いでは、嫌われたり仲間はずれにされたりすると思って断れないことがある。でも、薬物のように体に害を与えるものを勧める人は、本当の友達ではない。たとえ友達でも、はっきり、きっぱり断ることが必要だ。」と生徒に呼びかけました。

 最後に、平嶋さんは、薬物の誘いや薬物への好奇心に負けない自分をつくるために、5つのポイントを示しました。それは、「大切に思うもの」「大切に思う人」「好きなもの・こと」「卒業したらやりたいこと」「薬物についての正しい知識」です。平嶋さんは、「薬物の誘いに勝つにはこれらの答えをしっかりもち、自分をかけがえのない大切な存在と勇気づけることが必要だ。」と話をまとめられました。

 インターネットの普及により、田原市といえども薬物とは無縁であると言い切れない時代になってきました。その意味でも、今回の薬物乱用防止教室は、生徒達にとって有意義だったと考えます。

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 【講師:平嶋祐介さん】                 【DVDを視聴する生徒達】

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 【模範のロールプレイング】               【生徒2人1組によるロールプレイング】

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 【講師によるまとめのお話】               【アンケートに記入する生徒達】