2016年9月アーカイブ

 渥美ロータリークラブは、2年前から東南アジアの国、タイにある小学校に奨学金や文具セットを送るなどして、その教育活動を支援してきました。そして、今回、同クラブから田原市内の全中学校に対し、タイの小学校に送りたいので、使用を終えたランドセルを寄付いただけないかとの依頼がありました。そこで、本校では1年生の生徒並びに保護者にお願いの文書を出したところ、9月1日までに1年生以外の学年の生徒の分も含め、12個のランドセルを出していただくことができました。出していただいたランドセルは、校長が責任をもって渥美ロータリークラブの役員に手渡しました。テレビで、日本のランドセルは、外国でも人気があるというニュースを見たことがあります。だから、本校から出された12個のランドセルも、きっとタイの小学生に喜んでもらえるものと思います。

 ランドセルの寄付にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

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 【出していただいた12個のランドセル】

 9月16日(金)の午後、1年生が田原福祉専門学校の河合生恵先生を講師にお招きし、福祉体験学習を行いました。1年生は、「僕らは社会の助け人」をテーマに、総合的な学習の時間に福祉について学んでおり、この福祉体験学習もその一環となります。

 初めに、生徒達は講師の河合先生から、福祉とその仕事についてのお話を聴きました。河合先生は、「福祉とは幸せや豊かさを意味する言葉で、その仕事はその人らしい生活をするために必要なことをお手伝いすること。つまり、お年寄りのふだんとは違う様子に気づき、どうしたのかと考え、何か手伝えることはないかと声をかけ、行動することなのです。」と話されました。

 次に、不自由体験として3つの演習を行いました。1つ目の不自由体験は、利き手が麻痺の状態で、折り紙でジェット機を折るというものでした。生徒達は床に折り紙を置き、河合先生の説明を聴きながら順番に折っていきました。でも、利き手が使えないので、いつものようにはいきません。みんな四苦八苦して、何とか作り上げるという状態でした。河合先生は、「うまくできないともどかしく、イライラするものです。でも、それがお年寄りなど体をうまく動かせない方の状態です。できない方の気持ちを忘れないでください。」と言われました。2つ目の不自由体験は、利き手でない側が麻痺の状態で上着を着てみるというものでした。これは、多少苦労していた生徒はいたものの、割と上手にみんなやってのけました。河合先生は、「脱健着患(だっけんちゃっかん)」という言葉を出し、「脱ぐ時は良い方の腕から脱ぐ。着る時は痛い方の腕から着るとうまくいくものです。」と教えてくれました。3つ目の不自由体験は、おでこを指で押された状態で立ち上がるというものでした。生徒達は指の力に負けまいと、力任せに立ち上がろうとがんばっていました。それを見て河合先生は、「頭が前に倒れることで、楽に立ち上がれます。これが自然な動きです。自然な動きを作っていかないと介護の仕事はできません。」と話されました。

 不自由体験の後、生徒達は河合先生から実際に施設などに行き、利用者の方と関わる際の注意点や、レクリエーションを考える上でのヒントを教えてもらいました。あいさつや聴く姿勢の大切さ、目線の高さや安心感を与える声かけなど、河合先生の説明に、生徒達は真剣な表情で耳を傾けていました。

 最後に、「介護の仕事 -やりがいの源泉とは-」というDVDを視聴しました。特別養護老人ホームで働く人達の仕事ぶりと、介護を受けるお年寄りの笑顔が生き生きと映し出されていました。そのDVDは、「仕事をしながら人生の先輩にいろいろなことを教えてもらえる。それが介護の仕事のすばらしさです。」という台詞でまとめられていました。

 本日の学習に引き続き、1年生は11月、12月と福祉に関する体験学習を行います。超高齢化社会と言われる日本において、福祉の充実は避けて通れない大きな問題です。福祉の問題と真剣に向き合える生徒の育成に、今後も努めたいと思います。

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 【講師の河合先生のお話】                【メモを取りながら話を聴く生徒達】

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 【折り紙に挑戦】                      【上着を着るのも大変だ】

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 【立てるかな】                        【自然な動きで支援して】

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 【これもレクリエーションで使えます】           【DVDを見て学ぶ生徒達】

 

 9月15日(木)の午後、体育館において後期生徒会役員選挙の立会演説会並びに投票を行いました。

 部活動は、すでに3年生から1、2年生にバトンが引き継がれていましたが、この選挙により、生徒会も1、2年生が中心のものになります。今回の選挙では、会長(定数1)に2名が、会長以外(定数6)に16名がそれぞれ立候補しました。

 立会演説会では、これら18名の候補者が推薦責任者とともに自分の良さや、生徒会役員としてがんばりたいことなどを演説しました。候補者からは、「あいさつがもっとよくできる学校にしたい。」「文化祭を盛り上げたい。」「先輩と後輩がもっと仲良くなれるような集会を企画したい。」「発言週間を作り、意見が良く出るようにしていきたい。」などと、多くの公約が出されました。特筆すべきは、何人かの候補者が、「赤羽根中の良さを受け継ぎたい。」「先輩が生徒会をやっているのを見て、やってみたいと思った。」と話したことです。校長はこのことを取り上げ、「1、2年生にこう発言させたのは、3年生のお手柄です。」と表現しましたが、あこがれであるとか、まねしてみたいと思える人が身近にいるというのは、本当にすばらしいことだと思います。

 倍率は高く、当選するのは決して簡単なことではありません。でも、だれが当選しても、赤羽根中の伝統を受け継ぐ良き生徒会役員になるだろうと期待できる立会演説会並びに投票だったと思います。

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 【立会演説会①】                         【立会演説会②】

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 【投票①】                              【投票②】

 9月10日(土)に、多くの保護者の皆さんにご参加いただき、授業参観・ふれあい活動・部活動懇談会・部活動参観を行いました。これらの活動は、保護者の皆さんに家庭生活では見られない子ども達の言動を知ってもらい、子ども理解を深めていただくとともに、部活動への理解と協力をお願いすることを目的としています。

 1年生は、授業参観では両クラスともに学級活動「自分について考えよう」の授業を公開しました。自分について考えるにあたっては、質問に答えた得点をグラフ化し、その形から人と関わる時の特徴をみるエゴグラムという方法を用いました。でき上がったグラフは、本当に人それぞれでした。先生の解説を聴きながら、自分も知らない新たな自分を発見できたのではないでしょうか。また、ふれあい活動では、保護者の皆さんと一緒にゲームをして楽しみました。それは、手をつなぎ、足を使っての風船運び、チューモくんという掲示板に貼られたヒントから、答を見つけ出すクイズなど、グループで協力しながら、体と頭を使った本当に楽しい活動でした。

 2年生は、授業参観ではA組は英語、B組は道徳の授業を公開しました。A組の授業は、日本語にある「〇〇の秋」の「〇〇」に当たる部分の内容を英語で考えるというものでした。生徒達は部活動や勉強など、がんばりたいことを英文にし、グループで発表していました。B組の授業は、「はずれたシュート」という題材を使いました。この中で主人公である生徒は、友達に誘われて部活動の自主練習をやらずに遊びに行ってしまいます。そして、新人戦の試合の時に、逆転できる最後のシュートを外してしまいます。生徒達は、そんな主人公の気持ちを考えたり、どうすればよかったのかを話し合ったりしました。また、ふれあい活動では、ニュースポーツのキンボールに挑戦しました。キンボールは、赤羽根中学校のふれあい活動では、ここ数年、2年生が連続して取り組んでいるスポーツです。しかし、まだまだ生徒達にとって、なじみのあるものとは言えません。それでも、田原市スポーツ推進員の皆さんに助けてもらいながら、生徒や保護者の皆さんは、楽しそうに試合をしていました。

 3年生は、授業参観ではA組は音楽、B組は学級活動の授業を公開しました。A組の授業は、合唱祭の課題曲である「夕焼小焼」の歌い方を工夫するものでした。生徒達は、強弱やテンポ、パートのバランスなどについて、グループで話し合いました。B組の授業は、「家庭学習を見直そう」という題材で、最近の家庭学習を振り返り、困ったことや悩みを出し合い、その対策をグループで話し合いました。そして、対策が出そろったところで、生徒一人一人に合った家庭学習の計画作りをしました。また、ふれあい活動では、ソフトバレーボールに取り組みました。体育館に4面のコートを作り、生徒と保護者混合のチームで試合をしました。体育館のあちらこちらから歓声が上がるなど、大いに盛り上がりました。

 授業参観・ふれあい活動の後、それぞれの部活動に分かれて懇談会を行いました。懇談会では、顧問から指導方針や指導内容、今後の予定や保護者の皆さんへのお願いなどについてお知らせしました。また、その後で、部活動参観もしていただきました。どちらも大勢の保護者の皆さんにご参加いただき、有意義なものとなりました。お忙しい中、本当にありがとうございました。

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 【1年授業参観】                     【1年ふれあい活動①】

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 【1年ふれあい活動②】                 【2年授業参観】

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 【2年ふれあい活動①】                 【2年ふれあい活動②】

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 【田原市スポーツ推進員の皆さん】             【3年授業参観】

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 【3年ふれあい活動①】                  【3年ふれあい活動②】

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 【部活動懇談会①】                    【部活動懇談会②】

いざという時に備えて - 避難訓練 - 9月2日

 9月2日(金)の5時間目終了後、地震が発生し、その後、津波警報が発表されたという想定で避難訓練を行いました。

 1学期に行った避難訓練との違いは、地震の発生が放課であったということです。そのため、生徒達は、教室だけではなく、廊下やトイレ、手洗い場等、いろいろな場所に散っていました。先生の指示のないところで生徒達はどう動くのか。この点から、今回の訓練は非常に実践的だといえました。

 地震発生の放送が流れ、訓練が始まりました。教室にいた生徒は、いつものようにすぐに机の下に身を隠しました。廊下にいた生徒は、教室の出入り口に近かった者は近くの教室に入って机の下に。そうでなかった者は、ガラスのある所を避け、手で頭を抱えてしゃがみ込みました。トイレにいた生徒は、後でどうしたかを聞くと、トイレから出て広い所を探し、廊下にいた者と同じように手で頭を抱えてしゃがんでいたそうです。こういう避難動作が落ち着いてできる生徒達は、本当にすばらしいと思いました。

 放送の指示で運動場に避難して人員確認をした後、津波対策として全校で校舎の3階に上りました。本校の校舎が建っている場所は海抜23.7mなので、3階まで上がれば、優に30mを超えます。生徒達は集合した3階の廊下で、校区でも特に低い場所である赤羽根港付近にいた場合は、どう避難するか等の注意を教頭先生から聞き、本日の訓練を終えました。

 新聞やテレビで、地震や台風による被害発生のニュースをよく見るようになりました。生徒達がこのような災害から少しでも身を守れるよう、今後も訓練を重ねていきたいと思います。

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 【運動場への避難①】                 【運動場への避難②】

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 【避難完了】                       【津波対策:校舎3階で】

 

 9月2日(金)、3年生は実力テストを、1・2年生は夏休みの課題テストを行いました。新学期が始まって、2日目にして5時間連続のテストです。予告されていたとはいえ、特に、初めての経験となる1年生にとっては、中学校の厳しさを改めて感じる1日になったと思います。それでも、どの学年も黙々と、一生懸命テストに臨んでいました。生徒一人一人が、夏休みの勉強の成果を試す良い機会にしてほしいと願っています。

 【 テスト風景 】

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 40日間を超える長い夏休みが終わり、いよいよ2学期が始まりました。体育館に集まった生徒達は、背が伸びてたくましくなった者が多く、とても立派に見えました。

 始業式では、まず、各学年の代表が意見発表を行いました。1年生代表は、『目指すはヒーロー』と題して話し始めました。代表生徒は、「1学期は、困っている人がいたら声をかける姿が見られたり、体育大会の応援合戦や大縄跳びで一生懸命がんばる姿が見られたりと、ヒーローに少し近づけたと思えることがたくさんあった。でも、忘れ物や授業中の私語など、日々の学校生活の中ではヒーローとは正反対の行動もあった。これを反省するとともに、これから行われる合唱祭などの学校行事には、今まで以上の団結力や協調性をもって取り組みたい。そして、2学期の終業式を、今よりもヒーローらしくなった姿で迎えられるようにしたい。」とみんなに伝えました。

 2年生代表は、『挑戦』と題して話し始めました。生徒代表は、テレビのコマーシャルを引用しながら、「挑戦してみろと言われても、つい安全だと分かっている方を選んでしまう。言葉で言うのは簡単だが、行動するのはとても難しい。でも、挑戦しなければ明日は変わらない。失敗は成功の母と言われる。失敗しても逃げずに挑戦し続ければ、いつかはきっと成功と思える時がくる。新たな挑戦で、新しい未来を体験してほしい。」とみんなに伝えました。

 3年生代表は、『試行錯誤』と題して話し始めました。代表生徒は、「部活動でミスしたくない、授業で間違えるのが恥ずかしいと考えることがよくあった。この1月、学級の時間で今年の漢字1字を決めるとき、「敗」を選んだ。それは、今年はたくさん失敗を経験し、それを成功につなげられる1年にしようと考えたからだ。初めから成功した方が良いとは思うが、失敗から新たな発見ができる時もある。成功にしろ、失敗にしろ、最後には良い経験として自分に返ってくる。失敗を恐れず、積極的に挑戦してみよう。」とみんなに伝えました。

 各学年代表の意見発表の後、校長が次の3点について講話しました、1点目は、生活リズムを整えること。2点目は、「〇〇の秋」の「〇〇」に自分オリジナルの目標となる目的語を当てはめ、その目標の達成を目指して2学期に臨んでほしいこと。そして、3点目は、夏休み中に埼玉県や青森県で起こった少年や中学生の事案を取り上げ、「いじめは犯罪」であり、決して許されるものではないこと、また、「いじめられた人」はもちろん、「いじめた人」も決して幸せにはしないものであること。校長は、「この3点を頭に入れ、目標をもち、実り多い2学期にするよう期待する」とみんなに伝えて、話を終えました。

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 【1年生代表の意見発表】               【2年生代表の意見発表】

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 【3年生代表の意見発表】               【校長講話】