2016年11月アーカイブ

 11月29日(火)、「SNSからSOS! ~ネット依存から未来を守れ~」をテーマに、第2回学校保健委員会が開催されました。SNSとは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、インターネット上で情報を交換したり、会話を楽しんだりするなどして人とつながって楽しむサービスのことです。ツイッターやフェイスブック、LINEなど、その利便性から今や生活の一部になりつつあるSNSですが、良いところばかりではありません。保健委員は、SNSのもつ良さと悪さを交えながら、SNSに依存してしまうことの怖さを寸劇や映像を使って説明しました。

 保健委員がまとめたSNSのもつ良さとは、「一人でいてもみんなと繋がれる」「いろんな人と話せる」「面白い動画などが観られる」「自分の世界に入れる」などでした。反対に悪さとは、「勉強などに集中できない」「グループトークなどで一度話すとなかなか抜けられない」「オンラインゲームは知らない人と話せてしまうから危険」「寝るのが遅くなる」などでした。これらのことをもとに、保健委員はSNSへの依存について、『心の不調』『体の不調』『生活への影響』の3点から説明をしました。そして、「SNS依存は、楽しい、どきどき、わくわくする感情が出発点だ。でも、やり続けるとだんだんとコントロールできなくなり、その行動が生活の中心となる。それから、問題があると分かっていても止められなくなり、さらに悪くなると、日常生活が送れなくなったり、人間関係が壊れたりする。『SNS依存を止められないのは、本人の意思の問題』と周りも本人も感じることが多いかもしれないが、依存症までになると『心の病気』であるため、医師の治療が必要となる。」とまとめました。

 最後に、SNSばかりをして運動不足にならないように、みんなで体力・運動器機能向上ストレッチをしました。生徒達は、保健委員がやるのを見ながら一人での腕振りや脚振りの運動、二人組での回ってじゃんけんやバランス崩しなどに取り組み、楽しく体を動かしていました。

 SNSは、正しく使えば生活に役立つ便利なものです。でも、一旦使い方を間違えると依存症や犯罪など思ってもみなかったことを引き起こす危険なものに変わってしまいます。SNSがもつこの両面を生徒達が十分理解できるよう、今後も指導を重ねたいと思います。

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 【PTA保健・厚生委員長のお話】                  【保健委員による説明】

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 【体力・運動器機能向上ストレッチ①】               【体力・運動器機能向上ストレッチ②】

 11月14日(月)、田原市社会福祉協議会、並びにあつみの郷介護老人保健施設、社会福祉法人福寿園から講師をお招きし、1年生が福祉実践教室を行いました。1年生は、「僕らは社会の助け人」をテーマに掲げ、総合的な学習の時間に福祉について学んでおり、この福祉実践教室もその一環です。

 生徒達は、体育館やミーティング室、1年C組教室など3つの会場に分かれ、車いす体験、認知症、視覚障害者ガイドヘルプについて、それぞれの講師からお話を聴いたり、実際に介護の体験をしたりしました。

 車いす体験講座では、講師の先生から、車いすに乗っている人の手が車いすから外に出ていないかや、足がプレートから外れていないかなど、まず、安全に関する注意を聴きました。それから、生徒達は2人1組になって実際に車いす体験をしました。普通に平地を進む場合はもちろん、段差や悪路を想定して前輪を上げて進む場合など、生徒達は道路の状況に応じた様々な車いす体験をしました。車いすを押す生徒達に、講師の先生は、「車いすを押す時には自分勝手に考えず、乗っている人にどうすればいいのか、一歩勇気を出して聴くことが必要だ。」と言葉をかけていました。最後に、講師の先生は、「みんなが家に帰る時、ここを車いすで通るとしたらどうすればいいかという目で道路を見てほしい。また、車いすに乗っている人を見かけたら、『何かお手伝いすることはありませんか』と声をかけてほしい。」と2つの宿題を出して講座をまとめられました。

 認知症講座では、講師の先生から、認知症になる原因と症状について詳しく教えてもらいました。講師の先生は、「認知症は、脳がうまく働かなくなることで起こる。年を取れば誰でも認知症になる可能性があり、決して人ごとではない。認知症に限らず、お年寄りが安心して暮らせるよう優しい応援者になってもらいたい。みんなもやがてはお年寄りになる。今、みんなが見せる優しさは年下の子ども達に受け継がれ、みんなの将来につながる。」と話されました。そして、認知症の人と接する時の心構えについて、講師の先生は生徒達に、「大切なのは表情と話し方。笑顔で、前から相手の目を見て、大きな声でゆっくり、はっきり話すこと。」と伝え、講座をまとめられました。

 視覚障害者ガイドヘルプ講座では、講師の先生から「ガイドヘルプとは、目の見えない人の目の代わりになって『安全に』、そして、『安心して』行きたい所に連れて行ってあげること。そのためには、細かく声をかけることが必要だ。」と教えてもらいました。それから、生徒達は2人1組で、1人はアイマスクをつけて視覚障害者役に、もう1人はそのガイドヘルプ役に分かれて体験を始めました。特に、階段を上り下りする時に、生徒達は目が見えない怖さを実感したようでした。講師の先生は生徒達に、「目が見えない人は何もかもができないわけではない。できないことを手伝うために『何かお困りですか』と声をかけることが必要だ。」と伝え、講座をまとめられました。

 生徒達にとって、本当に良い学習の場だったと思います。

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   【車いす体験講座①】                       【車いす体験講座②】

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   【認知症講座】                           【視覚障害者ガイドヘルプ講座①】

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   【視覚障害者ガイドヘルプ講座②】               【視覚障害者ガイドヘルプ講座③】

 

 文化祭の午後の部は、体育館に会場を移し、全校生徒が集まっての全体会の形で行われました。

 体育館には、美術や家庭科、総合的な学習の授業で作られた作品や田原市内の中学生が描いた図工巡回作品、また、午前中に行われたフラワーアレンジ体験講座の作品が展示され、文化祭の雰囲気を盛り上げていました。

 午後の部は、まずブラスバンド部の演奏から始まり、英語スピーチや田原市中学生海外交流派遣、2年生職場体験学習の報告がそれに続きました。

 そして、それらの次に行われたのが、全校生徒による赤中LIVE「かえ物語を表現しよう」でした。これは、全校生徒がA組、K組、B組、N組の4つの組に分かれ、田原市の名産品を組み込んだ童話劇を衣装や音楽などは使わず、体の動きと声で表現するというものです。A組は「眠れる森の美女」、K組は「金の斧、銀の斧」、B組は「シンデレラ」、N組は「白雪姫」を演じました。どの組の劇も動きや台詞を工夫してあり、実に見応えのあるものになっていました。これらの劇の台本作りから練習までを、すべて3年生が中心となって行いました。まさに、最高学年の仕事と呼ぶにふさわしいものだったと感心させられました。

 午後の部の最後を飾ったのは、生徒の自由参加によるA-1グランプリでした。赤中LIVEと違い、A-1グランプリには衣装や音楽などが使われます。今回のA-1グランプリには、1年生から3年生までの7つの個人とチームが参加しました。歌やダンス、ピアノ演奏やお笑いなど個性あふれる演技が発表され、会場は笑いと拍手に包まれました。舞台を見ている生徒達も一生懸命拍手をして演技者を応援しており、本当に良い雰囲気だったと思います。自由な発想で自己表現できるA-1グランプリは、文化祭らしいすばらしい企画です。来年度も、参加者がたくさんいることを期待したいと思います。

 さて、文化祭は文化祭実行委員によるエンディングの後、全校生徒で歌を歌って大盛況のうちに閉幕しました。

 ここまで文化祭を盛り上げることができたのは、やはり、リーダーとなって企画や運営にあたった生徒会役員や3年生を中心とした文化祭実行委員のおかげだと思います。また、会場に足を運び、生徒達の演技に温かい拍手を送ってくださった大勢の保護者や地域の皆様にも、心から感謝いたします。

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   【ブラスバンド部の演奏】                     【田原市中学生海外交流派遣の報告】

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   【2年生職場体験学習の報告】                 【赤中LIVE①】

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   【赤中LIVE②】                          【A-1グランプリ①】

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   【A-1グランプリ②】                       【A-1グランプリ③】

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   【A-1グランプリ④】                       【文化祭実行委員によるエンディング】

 11月10日(木)、体育館をメイン会場として文化祭を開催しました。体育館で行われた開会行事で、生徒会長は、「今年の文化祭のスローガンは、『REBOOOOORN(リボーン) ~心を解き放て~』 です。リボーンとは、日本語で生まれ変わるという意味です。文化祭には、A-1グランプリや赤中ライブなど、自分が出る機会があります。そのような機会で自分の殻(から)を破り、新しい自分に成長してほしいと思います。」と全校生徒の前であいさつし、開会を宣言しました。

 午前の部では、校内の各教室や武道場を会場として、地域の方を講師とした文化体験講座が開かれました。生徒達は、お菓子作りやお茶、アイシングクッキー、篆刻(てんこく)、将棋、少林拳、マジック、たこ作り、楽器作り、切り絵、フラワーアレンジの11の講座に分かれ、ふだんの学校の授業では学べないことを教わりました。生徒達は、それぞれの講座で講師の先生のお話をよく聴き、楽しそうに活動していました。

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  【生徒会長による開会宣言】                   【文化祭実行委員によるオープニング】

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  【文化体験講座:篆刻】                      【文化体験講座:お菓子作り】

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  【文化体験講座:切り絵】                     【文化体験講座:フラワーアレンジ】

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  【文化体験講座:マジック】                    【文化体験講座:将棋】

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  【文化体験講座:アイシングクッキー】              【文化体験講座:お茶】

 11月4日(金)に、Jアラートを利用したシェイクアウト訓練を行いました。

 Jアラートとは、大津波警報や緊急地震速報等の緊急情報を人工衛星を用いて国から送信し、市町村の防災行政無線や携帯メール等を自動起動させて瞬時に伝えるシステムです。

 午前10時に訓練は始まりました。Jアラートから流れた「緊急地震速報、大地震です。」の放送を聞いた生徒達は、すぐに机の下に身を隠しました。今回の訓練はここまでで、運動場への避難等は行いませんでした。でも、机の下に身を隠す生徒達の動きには無駄がなく、各学期に1回行っている避難訓練の成果を感じさせるものでした。

 このJアラートの訓練に先立ち、10月の中旬には、千葉県と鳥取県をそれぞれ震源とした2度の緊急地震速報が流れました。幸い、田原市には大きな揺れは来なかったわけですが、担任によれば、生徒達は今回同様、机の下に素速く身を隠して自分で自分を守ることができたとのことです。環太平洋造山帯に列島そのものが含まれる日本において、地震は避けては通れない災害です。今後も、生徒達が自分で自分の身を守れるよう訓練を重ねたいと思います。

 【シェイクアウト訓練の様子】

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