相手の立場になって考えよう! - 1年生福祉実践教室 - 11月14日

 11月14日(月)、田原市社会福祉協議会、並びにあつみの郷介護老人保健施設、社会福祉法人福寿園から講師をお招きし、1年生が福祉実践教室を行いました。1年生は、「僕らは社会の助け人」をテーマに掲げ、総合的な学習の時間に福祉について学んでおり、この福祉実践教室もその一環です。

 生徒達は、体育館やミーティング室、1年C組教室など3つの会場に分かれ、車いす体験、認知症、視覚障害者ガイドヘルプについて、それぞれの講師からお話を聴いたり、実際に介護の体験をしたりしました。

 車いす体験講座では、講師の先生から、車いすに乗っている人の手が車いすから外に出ていないかや、足がプレートから外れていないかなど、まず、安全に関する注意を聴きました。それから、生徒達は2人1組になって実際に車いす体験をしました。普通に平地を進む場合はもちろん、段差や悪路を想定して前輪を上げて進む場合など、生徒達は道路の状況に応じた様々な車いす体験をしました。車いすを押す生徒達に、講師の先生は、「車いすを押す時には自分勝手に考えず、乗っている人にどうすればいいのか、一歩勇気を出して聴くことが必要だ。」と言葉をかけていました。最後に、講師の先生は、「みんなが家に帰る時、ここを車いすで通るとしたらどうすればいいかという目で道路を見てほしい。また、車いすに乗っている人を見かけたら、『何かお手伝いすることはありませんか』と声をかけてほしい。」と2つの宿題を出して講座をまとめられました。

 認知症講座では、講師の先生から、認知症になる原因と症状について詳しく教えてもらいました。講師の先生は、「認知症は、脳がうまく働かなくなることで起こる。年を取れば誰でも認知症になる可能性があり、決して人ごとではない。認知症に限らず、お年寄りが安心して暮らせるよう優しい応援者になってもらいたい。みんなもやがてはお年寄りになる。今、みんなが見せる優しさは年下の子ども達に受け継がれ、みんなの将来につながる。」と話されました。そして、認知症の人と接する時の心構えについて、講師の先生は生徒達に、「大切なのは表情と話し方。笑顔で、前から相手の目を見て、大きな声でゆっくり、はっきり話すこと。」と伝え、講座をまとめられました。

 視覚障害者ガイドヘルプ講座では、講師の先生から「ガイドヘルプとは、目の見えない人の目の代わりになって『安全に』、そして、『安心して』行きたい所に連れて行ってあげること。そのためには、細かく声をかけることが必要だ。」と教えてもらいました。それから、生徒達は2人1組で、1人はアイマスクをつけて視覚障害者役に、もう1人はそのガイドヘルプ役に分かれて体験を始めました。特に、階段を上り下りする時に、生徒達は目が見えない怖さを実感したようでした。講師の先生は生徒達に、「目が見えない人は何もかもができないわけではない。できないことを手伝うために『何かお困りですか』と声をかけることが必要だ。」と伝え、講座をまとめられました。

 生徒達にとって、本当に良い学習の場だったと思います。

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   【車いす体験講座①】                       【車いす体験講座②】

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   【認知症講座】                           【視覚障害者ガイドヘルプ講座①】

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   【視覚障害者ガイドヘルプ講座②】               【視覚障害者ガイドヘルプ講座③】