本日午後は授業参観日です。今回は2時間の参観にいたしました。ねらいは担任の先生の授業をみてもらうことです。もう一つは兄弟姉妹があっても1時間は参観ができることです。ぜひ、その思いを汲んで戴き、参加していただけると幸いでございます。
授業参観には、3つの役割があると考えています。
まずひとつ目は、保護者に子どもたちの成長を感じてもらい、学校教育について関心をもってもらうということです。
ふたつ目は、担任の教員と保護者の信頼関係を深めるということです。子どもは学校だけ、家庭だけで育てるものではなく、学校と家庭、双方が力を合わせて育てるものです。多くの保護者が、「どんな先生が、どんなふうに自分の子どもに指導をしているのか」に注目していると思いますが、教員も「授業を通して自分という人間を保護者に知ってもらいたい」と考えています。
そして3つ目は、保護者どうしの親睦を深めるということです。多くの学校で、授業参観のあとに、保護者会や親睦会、レクリエーション大会などが行われ、保護者どうしの交流を図っています。
授業参観では、子どものよいところをできるだけたくさん見つけてあげましょう。「挙手して、発言できているかどうか」はもちろんのこと、手を挙げていなくても、先生の問いかけに対して、うなずくなどして理解している様子があれば、それもOKです。そのほか、しっかり板書をノートに写せている、正しい姿勢で座れている、集中して先生の話を聞けているといった点を見ておくとよいですね。
また、友だちの様子も見ておくとよいでしょう。50分の授業でも、よく発表する子、元気な子、静かな子...さまざまなタイプがいることがわかります。子どもの話だけでは、はっきりとイメージできなかった、友だちのキャラクターがより具体的に見えてくるはずです。
授業参観当日は、どの先生も準備に時間をかけ、どの子どもも輝けるように意識して授業をしています。先生が授業を進めるうえでどんな工夫をしているかなどを観察してみましょう。そういう目で授業を見ていただくと、先生の工夫が感じられ、授業を見るのがおもしろくなるはずです。
保護者の年齢より若い先生だと、批判的に見てしまう方がいるかもしれませんが、ぜひその先生のよいところに注目してみてください。子どもの学力や学びへの意欲を伸ばすためには、担任の先生をほめることがとても有効だからです。例えば、字が上手、声が聞こえやすい、笑顔がすてきといったことでOKです。
余裕があれば、教室内の掲示物にも注目しましょう。学期の目標など、学級経営に関するものも掲示してあることがありますので、これらを見ておくと、どのようなクラスにしたいのか、先生の方針がわかります。また、子どもたちのよいところをできるだけたくさん見てほしいという思いから、授業参観中はたくさんの掲示物を貼ってあることが多いです。例えば、絵画は、同じテーマでも子どもによって切り口や構図が違うので、見比べてみるとよいでしょう。そして、「子どもの作品のよいところはどこかな」という観点で見ておくと、授業参観後のコミュニケーションのよいきっかけになります。
以上、ぜひよい授業参観にしていただきたいと思います。